インド・スタートアップ投資動向（2025年7月）

2025年7月のインド・スタートアップ資金調達は総額5億9,800万ドル（105件）にとどまり、前月比38％減少と今年最低水準を記録しました。前年同月比でも調達額・件数ともに大幅に縮小し、市場の慎重さが浮き彫りとなっています。

地域別ではバンガロールが3億3,970万ドル（39件）を集め全体の過半を占め、デリーNCR（1億3,025万ドル）、ムンバイ（7,158万ドル）が続きました。分野別ではAIが1億2,835万ドルで首位となり、フィンテック（8,142万ドル）、ディープテック（4,258万ドル）が後を追いました。

案件規模では、Safe Security（サイバーセキュリティ）が7,000万ドル、Gupshup（会話型メッセージング）が6,000万ドルを調達するなど大型案件が散見されました。一方、QpiAI（3,200万ドル）、Composio（2,500万ドル）といった初期段階の調達も活発で、シードやシリーズAが件数ベースで市場を牽引しました。

投資全体は減速局面にあるものの、AI・フィンテック・ディープテックといった成長分野では資金流入が続いており、イノベーションの土壌はなお健在といえます。