インド・スタートアップ・エコシステム・レポート — 2025年8月版
(India Startup Ecosystem Wrap — August 2025)
インドのスタートアップ・エコシステムにおけるベンチャーキャピタル投資は8月に顕著な回復を示し、7月の低迷から力強く反発しました。総資金調達額は前月比61%増の9億6,100万ドル(100件)となり、投資家心理の改善が明確に表れました。10億ドルの大台には届かなかったものの、7月の5億9,800万ドルから大きく持ち直しました。
月次・前年比動向(M-O-M & Y-O-Y)
2025年の資金調達は高い変動性が続く中、8月は7月急減からの回復。
8月の$961Mは2025年で4番目の水準(1月:$1.76B)。
- 成長・レイターステージ:$733M(24件)
- アーリーステージ:$228M(68件)
- 前年比:2023年8月の$459Mを大幅に上回り、過去5年で2番目
都市別動向(City Wise)
| 都市 | ディール数 | 資金調達額(USD) | シェア |
|---|---|---|---|
| ムンバイ | 15 | $410.67M | 43% |
| バンガロール | 35 | $35.16M | — |
| デリーNCR | 21 | $74.62M | — |
| プネー | — | $74.70M | — |
| ハイデラバード | — | $66.95M | — |
セクター別動向(Sector Wise)
| セクター | 件数 | 資金調達額(USD) | シェア |
|---|---|---|---|
| フィンテック | 14 | $314.41M | 33% |
| Eコマース | 18 | $195.68M | — |
| AI関連 | 13 | $96.51M | — |
| ヘルステック | 3 | $106M超 | — |
| ディープテック | — | $8.10M | — |
| フードテック | — | $6.00M | — |
シリーズ別動向(Series Wise)
| ラウンド | 件数 | 資金調達額(USD) | 備考 |
|---|---|---|---|
| シリーズA | 22 | $202.10M | 全体の21%超 |
| シリーズB | 10 | $157.60M | スケール段階へ資金集中 |
| シード/プレシード 合計 | — | $60.96M | 堅調 |
主なディール(Significant Deals)
- Weaver Services:住宅金融分野で$170M
- Truemeds:e-ヘルス・遠隔医療で$85M
- The Sleep Company:$56M
- Amnex Technologies:$52M
- Zepto:$46M
- その他:Darwinbox($40M)、RENÉE Cosmetics($30M)、R for Rabbit($27M) など
Key Takeaways
- 市場の回復力が明確化:前月比+61%の急増はV字回復力を示唆。バリュエーション調整期の逆張りが奏功。
- レイターステージの優位性:成熟案件が調達額の約76%を占有。安定リターン志向が強化。
- 都市集中による効率化:上位3都市で資金の約7割。ムンバイ中心の再編が進行。
- フィンテックの二面性:成長余地と規制(特にゲーミング関連)リスク対応の両立が鍵。
- シリーズAが最適ゾーン:リスクと評価額のバランス良好。選別型アプローチを推奨。
