インドの主な経済統計カレンダー
| 月日 | 経済統計 | 前回 | 予想 | 実績 |
|---|---|---|---|---|
| 5月28日 | 4月鉱工業生産（YOY) | 3.00% | 1.00% | 2.70% |
| 5月30日 | GDP(YOY)１Q | $0.06 | $0.06 | $0.07 |
| 5月30日 | GDP 2025P | 6.50% | 6.30% | 6.50% |
| 6月6日 | RBI政策金利 | 6.00% | 5.75% | 5.50% |
| 6月6日 | 6月現金準備率 | 4.00% | 4.00% | 3.00% |
| 6月12日 | 5月CPI(YOY) | 3.16% | 2.98% | 2.82% |
| 6月16日 | 5月輸出(前年比) | 9.00% | - | - |
| 6月16日 | 5月輸入(前年比) | 19.10% | - | - |
| 6月16日 | 5月貿易収支(M) | -$26,424 | -$25,000 | -$21,880 |
| 6月27日 | 5月鉱工業生産 | 2.70% | 2.40% | - |
インド株式市場の動向
インド株式指数・年初来騰落率(2025年6月20日時点)
| 指数 | 価格 | 騰落率(先週比%) | PER | 年初来騰落率(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|
| S&P BSEセンセックス | 82,408.17 | 1.59 | 24.26 | 5.46 | 1.23 |
| CNXニフティ指数 | 25,112.40 | 1.59 | 24.27 | 6.21 | 1.25 |
| S&P BSE500種指数 | 36,157.56 | 0.59 | 25.92 | 2.75 | 1.13 |
| S&P BSE200種指数 | 11,351.15 | 0.88 | 25.00 | 3.84 | 1.18 |
| S&P BSE100種指数 | 26,244.81 | 1.17 | 24.35 | 4.72 | 1.24 |
| BSE LargeCap | 9,639.63 | 1.13 | 23.94 | 4.88 | 1.24 |
| BSE MidCap | 45,480.26 | -0.44 | 35.28 | -2.08 | 0.75 |
| BSE SmallCap | 52,378.52 | -1.86 | 32.16 | -5.08 | 0.66 |
中東情勢不安は続いていますが外国人投資家はインド株を買い越しています。株式市場では大型株指数であるセンセックス指数やN1ifty50の上昇率が各1.59％。小型株指数が1.86％下落する中、大型銘柄の上昇が目立ちました。センセックス指数構成銘柄ではマヒンドラ・マヒンドラが5.86％、ﾊﾞｰﾃｨ･ｴｱﾃﾙが5.18％と、指数の上昇率1.59％を大きくアウトパフォームしました。
BSE小型指数は前週比1.86％下落したものの、構成銘柄である航空宇宙・防衛関連銘柄であるアクシスケイズ･テクノロジーズの株価は史上最高値を更新し、時価総額が初の1,000億円台に乗せました。株価が躍進した材料は、インドラと航空宇宙分野での技術提携契約が結ばれたことです。センセックス指数やNifty50のPERは約24倍と、世界の主要国と比べると割高な水準ですが知名度が高い企業で指数が構成されています。小型・中型指数のPERは30倍台とさらに割高感があるため、大型株に資金が流入しやすい環境です。
インド株式投資信託の動向
多くにインド市場に投資するファンドが設定されています。投資信託協会によるとインド関連の投資信託は6月20日日時点で96銘柄が取引されています。純資産額が最も多い銘柄は野村インド・ファンドの4,450億円（前週比28.1億減）、次がHSBCインド・インフラ株式オープンの3,260億円（同33.5億減）3位がイーストスプリング消費ファンドで2,767億円(同4.4億円減)、4位はダイワ・ダイナミック・インド株Fの2,697億円（同36.7億円減）です。
下記ファンドの中で資産額が増加した銘柄はイーストスプリング消費関連ファンドで前週比4.4億増の総資産額は2,767億円です。
代表的なファンドの価格推移
2025年6月20日時点でインド関連の投資信託は96銘柄。資産額上位は以下の通り
| 銘柄 | 価格 | 前週比(%) | 年初来騰落率(%) | 資産額（百万円） |
|---|---|---|---|---|
| S&P BSEセンセックス | 82,408.17 | 1.59 | 5.46 | - |
| T&Dインド中小型株ファンド | 15,823.00 | -1.19 | -13.94 | 23,528.00 |
| 高成長インド中型株式ファンド | 12,925.00 | -1.19 | -15.17 | 181,070.00 |
| イーストスプリング消費関連ファンド | 20,670.00 | -0.15 | -8.37 | 276,725.00 |
| HSBCインドインフラ株式オープン | 18,335.00 | -1.06 | -11.60 | 326,001.44 |
| HSBCインド小型株式オープン | 8,716.00 | -1.48 | -14.95 | 1,226.00 |
| 野村インド株投資 | 45,141.00 | -0.48 | -10.72 | 445,505.00 |
| ダイワダイナミックインド株ファンド | 10,203.00 | -0.04 | -6.68 | 269,753.00 |
| 新光ピュアインド株式ファンド | 18,354.00 | -0.82 | -7.40 | 228,661.00 |
| iTrust インド株式 | 22,824.00 | -0.81 | -8.66 | 94,329.00 |
| 新生UTIインドファンド | 41,717.00 | 0.05 | -9.34 | 73,898.00 |
インド株式市場について
インドにはボンベイ証券取引所とナショナル証券取引所（NSE）の2つの代表的な取引所があります。ボンベイ証券取引所（BSE）は現物が中心、NSEは電子証券取引所で現物他、オプションや先物などデリバティブなどの金融商品が取引されています。現時点において、インドでの取引はNSEが中心で、2024年度の売上高はNSEが約2800億円（16,433.61Crores）、ボンベイ証券取引所は約275億円（1,618.00Crores）です。現物銘柄の多くは両市場で取引されているものの、終値については統一されていません。
株式指数について
インドの代表的な株式指数はボンベイ証券取引所のセンセックス指数とNSEのNifty50です。SENSEX指数はボンベイ証券取引所に上場する代表的な30銘柄で構成されています。Nifty50はNSEに上昇している代表的な50銘柄で構成されています。Nifty50の構成銘柄はSENSEX指数構成銘柄が組入れられています。
銘柄紹介
① マルチ・スズキ(Maruti Suzuki)社 とスズキ社（東証：7269）
筆頭株主はスズキ(東証：7269)でマルチスズキの株式58.28％を保有しています。インド4輪車市場の販売台数は1位、2位が現代、3位はマヒンドラ・マヒンドラ。インド自動車工業会が発表した1月のインド国内販売台数は35.1万台（前年同期比3.5％増）で、単月として過去最高を更新しました。メーカー別の販売台数は1位がマルチスズキの17.3万台（前年同月日4.1％増）、2位が現代で5.4万台（同5.4％減）、3位はマヒンドラ・マヒンドラの5万台（同17.6％像）でした。マルチスズキのインド国内シェアは49.2％とトップ。マルチスズキの株価の年初来騰落率は2.8％と好調です。マルチスズキの時価総額は6.3兆円とスズキの3.6兆円を上回っています。年間売上高は約2.5兆円です。マルチスズキの下落率（前週比）は2.52％と、マヒンドラ・マヒンドラの4.72％、タタ・モーターの10.96％を大きく上回っています。日本市場のスズキの下落率は9.20％と比べてもマルチスズキ株への期待の高さが現れています。米国が保守主義に走るなか、インドの市場は魅力的。マルチスズキのPERは24.69倍です東証のスズキのPER8.6倍と割安感があります。
